臨床育児・保育研究会

・日程 : 平成25年4月9日(火)
・場所 : 鷺ノ宮

臨床育児保育研究会にてフレネ視察研修の報告とけやの森の実践
・林あそびからの気づき
・ダンゴムシの研究
・水の巡り       について発表いたしました。

以下、臨床育児・保育研究会代表 汐見稔幸氏からのメールを転記します。

自然の中で自然と交わり、その不思議さ、面白さ、怖さ等を身体ぐるみで体験すると、人はだんだん自分を知るようになり、自然ともっと深く交わりたいと思うようになるとともに、傲慢さから自由になって深い意味で謙虚になり、自分と他者と周りの自然大げさに言えば宇宙とを串刺しにする世界観が次第に身についていく、そんな効用があるように思う、とおっしゃっているのだと受け取りました。

実践している人の言葉ですから重みがあります。

以前、13,14歳で犯罪を犯す子どもの心理判定をしている人が、そうした子どもの大部分は小学校までの時期に満天の星を見て感動した、という体験がない、という特徴があった、と書いていました。

満天の星を見て感動することが犯罪を防ぐということではないと思います。

満天の星を見て感動するような、自然との濃密な関わりをしっかりして育つ子は、自分を自分を越えたものとの関係の中で位置づける心の座標軸を持つようになるのだ、ということをいっていてるのだと思います。そうなったとき、自分に素直になり、謙虚になって、与えられたいのちを粗末に扱うようなことをしなくなり、併せて人のいのちをもっと大事にしようという気持ちが湧いてくるのだと思います。

そぅいうことを宗教的な情操といっていいのかもしレませんね。ホリスティックエデュケーションという新しい流れがあるのですが、基本は同じことを言っているように思います。

ネル・ノディングズというアメリカの女性の教育哲学者がいるのですが、彼女はこれからの人と社会が目指すのはケアの論理で統一されるといっています。ケア、あるいはケアリングという考えは、これからの教育をホリスティックに構想していくときの、キーワードになると思っているのですが、けやのもりの実践はそれに近いのかもしれません。

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